ポワロも已められない日記

めし、風呂、アガサ・クリスティを読む、大学も行ってる、さしみの日乗。

『スタイルズ荘の怪事件』#2(pp. 27-33)、ドラマロス

TVドラマなんぞ、とんと観ない(正確には、観る習慣がない)わが家だが、今年(2024年)の「冬ドラマ」には、みなさん興味があるようで、
連れ合いの牧村さんは、TBS「不適切にもほどがある」、
www.tbs.co.jp
息子のみかん星人は、日テレ「新空港占拠」、
www.ntv.co.jp
かく言うわたしは、TVアニメ「葬送のフリーレン」、
frieren-anime.jp
娘のいちご1号は、強いて言うほどの番組はないらしい。

そのうち、「新空港占拠」が昨日(3月16日)に終わってしまった。小5男子を3ヶ月間釘付けにしたドラマ。
わたしは前編となる「大病院占拠」をたまたま観ていて、その流れで息子にも「どう?」ってな感じで薦めたらどハマりした。息子は冗舌に〈考察〉していったけど、わたしには「あー、櫻井くんの手の震えが治ってよかったなー」とか「あー、櫻井くん、全力走がもっさりしているなー」(でも、きっとぼくらは櫻井くんのファンなんだよ)とか「じつは志摩がいちばん働いているのでは(あいつ酸欠で死にかけた直後にPC持たされて仕事させられたよな)」とか、ひとりツッコミを入れながらも、息子とは「嘘だろ」という台詞で最後は締めることができて満足のドラマであった。
しかも最後にあの男が再登場してきて、俄然盛り上がっている。次回は瀧内公美さんを管理官にしてくんねーかなー。また期待します、武蔵刑事。

夕方、田舎の実家近くに住んでいる妹から電話。ずいぶんと長い電話だった。要するに親戚同士の諍(いさか)いなのだが、半ばボケた老夫婦とのやりとりは怒り以上に悲哀でしかない。

そのとき初めて、わしはエヴリン・ハワードとともになにか名状しがたいものがここから消えてしまったことに気づいた。彼女の存在が防波堤になっていたのだ。それがなくなったいま、そこらじゅうに疑惑が渦巻いているように思えた。バウアスタイン博士のいかにも陰険そうな顔がよみがえってきた。だれもが、そして、なにもかもが、なんとなく疑わしく思えてならなかった。一瞬、なにか不吉なことが起こりそうだという予感がした。(p.33)