ポワロも已められない日記

めし、風呂、アガサ・クリスティを読む、大学も行ってる、さしみの日乗。

「イタリア貴族殺害事件」(TV)、文鳥#2

文鳥は朝方に死んでいた。カゴの中でうつ伏せになって。

いったいいつからわが家に来ていたんだろう。娘がはじめてディズニーランドに出かけた年だ。牧村さんと娘とでディズニーランドに遊びにいった帰り道、娘から電話があり、文鳥が欲しいのだという。
なぜ文鳥なのかはいまだに不明だが、それからしばらくして娘は渋谷で文鳥を購入してきた。

文鳥はずいぶんと気性の荒い子で(オスである)、調べると文鳥というのはそういうものらしい。見た目とは違う。怒りっぽいくせに(あるいはそれ故にか)、人なつっこく怖がりもしない。平気で人の肩や腕に乗って遊んでいる。手乗り文鳥とはよく言ったもんだ。
たぶん自分は鳥だとは思っていなかったんだろう。

世話のほとんどはわたしがやっていた。娘はあっという間に文鳥に飽きて、最後のあたりは見向きもしなかった。
万事そういう〈塩対応〉だったくせに、いざ鳥が調子が悪くなったら夜遅くまで付き添うのである。わたしは、彼女のそういう態度はいっさい認めない質(たち)の人間なのだが、彼女の好きにさせておいた。偽善とまでは言わないが、わたしのこころの内はそうである。
案の定、娘は鳥が死んでショックだったらしく、今日は学校を休んだ。わたしはそういう態度も認めない。単なる言い訳にすぎないと思っている。だから彼女に嫌われるのだろう。

春分の日の前。いくつかの案件が手仕舞を迎えてホッとしている。息子の学校では卒業式だったらしく、在校生はお休み。息子の友だちがわが家にどっと押し寄せている。
わたしは自分の部屋で、お休みの日前にいつくかの懸案を片づける。凡ミスふたつ。

夜は早めに夕飯を食べる。
さて、ポワロ。
「イタリア貴族殺害事件」(The Adventure of the Italian Nobleman)のTV化。

ポワロはミス・レモンの恋人のグレイブスをお茶に招待する。彼はある貴族に雇われているが、その貴族が恐喝事件に巻きこまれていることをポワロたちに打ち明ける。その後、ポワロとヘイスティングスが知人の医師の家で食事中に、ロンドンに住むイタリアの貴族フォスカティーニ伯爵から助けを求める電話がかかってくる。ポワロたちがかけつけると伯爵は頭を殴られ死んでいた。(NHK番組サイトより)

www.nhk.jp

ミス・レモンの恋人だという人物があらわれて、ポワロたち同様にわたしも衝撃。
ああ、わたしたちのミス・レモン!
しかし、そこはそれ、きちんとオチはある。そしてヘイスティングズのクルマ好きが遺憾なく発揮された回だった。あのイタリア車、どうなっちゃうんだろう。